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富山県氷見在住の魚料理研究家「昆布」による連載コラムvol.20

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最強寒波(小3が必殺技として考えそうなネーミング)が通り過ぎていった、今日この頃。
「最強」とテレビでいくら言われてもなんともピンと来ず大した危機感もありませんでしたが、アパートの貯水槽が凍結して突如断水となったことに加え、夜中音もなく積み上がっていった雪を明け方に見た時に、ようやく「最強」の意味を理解しました。
断水はどうしようもないですが、「あぁ雪はどうにかしなきゃな…」なんて起き抜けに気だるくも雪かきと車の雪おろしを始めてしばらく。
効率的かつ綺麗に掃くことのできた雪を見て、自分がこの土地で前よりも逞しく生きていることを実感してなんだか嬉しくなりました。
おまけに雪かきの新たなやり方も見出しちゃったりして、こんな運動も悪くないかなと思っちゃったりして。
いやはや最強寒波ぐらいならどうやら私でもなんとかなりそうです。
でもいつか「ハイパーウルトラ寒波」(小2レベル)なんて脅し文句が巷で流れたら…いやその時も大した危機感を抱けない自分でいそうで怖い…。

氷見漁港の今の主役

さて寒ぶり宣言が1月中旬に終わり、ブリ大漁に伴う熱気も落ち着きつつある2月の氷見の海。
今の氷見漁港の主役は、「鱈」。
日本だけでなく様々な海域で漁獲されることから、イギリスの揚げ物フィッシュ&チップス、干し鱈を使ったイタリアのディップペースト「ブランダード」、鱈の胃を使った韓国の「チャンジャ」など世界中で郷土料理として使われる魚です。
富山県では朝日町の「たら汁」が有名。鱈をぶつ切りにして肝や真子、白子ごと味噌で煮込む旨みたっぷりなお味噌汁です。
ちなみに僕が好きな鱈料理はシンプルな照り焼き。
軽く表面が焦げるぐらいに焼いたタラと醤油の香ばしい香りと言ったら…あぁ白飯が恋しい。
先日離乳食として息子も鱈を食べ始めました。
茹でた鱈をほぐしてすりつぶしてペースト状にして与えています。
これから歯が生えて咀嚼できるようになったら、いつか一緒に照り焼きの美味しさを語れる日が来るのかなぁ、なんてしみじみ。

今回はそんな鱈のような白身魚を爽やかに仕上げたレシピをご紹介。

材料
・白身魚の切り身 2切れ程度
・オリーブオイル 大さじ1
・有塩バター 50g
・パセリ 1房
・レモン汁 少々
・黒胡椒 適量
・小麦粉 適量
・塩 少々

作り方
❶切り身は薄く塩を振り、10分ほど置いて水気が出たらよく拭き取った後黒胡椒と小麦粉を全体にまぶす。
❷オリーブオイルをフライパンにしき、弱火で火にかけて❶を皮側から焼いていく。
❸皮目がカリカリに焼きあがったらひっくり返し、バターを10g加える。バターを焦がさないように時々揺らしつつ、スプーンで溶かしたバターを皮にかけながら加熱する。
❹身側にも焼き色が付いたら取り出し、軽く油を切って皿に盛り付ける。
❺フライパンをキッチンペーパーで綺麗にふき取ったら残りのバターを入れ、弱火で溶かしていく。バターが茶色く色づいたら火を止め、みじん切りにしたパセリを散らしレモン汁を回しかけたらソースの完成。
❻皿にリーフ系の野菜を添え、切身に❺をかけたら出来上がり。
レモンとパセリの爽やかさが魚の旨みを引き立てる一品。

ぜひお試しあれ。

魚料理研究家【昆布】

魚料理研究家。本名: 近森光雄、1993年東京都下町生まれ。

大学卒業後、魚屋に3年半勤務。旅行で訪れた富山県氷見のあまりにも新鮮な魚に一目ぼれし、2019年10月氷見へ移住。
地元の魚屋・漁師・料理人と語らいながら、日々魚料理の新たな可能性を素材と調理法の両面から研究中。

サウナを愛するあまり、スーパー銭湯の近くに住んでいる。

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