先月28日、富山県西部を流れる庄川で人工ふ化から育てたサケの稚魚が今シーズン初めて放流されました。庄川沿岸漁業協同組合連合会では、毎年秋に遡上したサケの卵をふ化させ、稚魚を放流しています。職員が稚魚を丁寧に網ですくってトラックに詰め込み、およそ15万匹が放流されました。今年は雪の影響で水温が低く、稚魚の成育が遅れたものの、成魚から排卵した約1000万個のうち、700万個をふ化させ、体長5センチ、重さ1・0グラムほど、と例年並みに育っています。庄川のサケの漁獲量は減少傾向で、去年は9680匹と過去10年平均の半分程度となっています。(過去10年の平均1万9千896匹)放流は3月中旬まで続き庄川漁連では500万から600万匹の放流を目指しています。サケは、川から海に下り、日本海を北上してオホーツク海やアラスカ湾などを回避し、約4年後に産卵のために戻ってくるとされています。サケ漁は、10月中旬~12月中旬が見ごろで、庄川左岸の梁(ヤナ)に行けば、サケの遡上や捕獲の見学もできます。