エビデイ!(毎日)海を体感しよう!
みなさん、こんにちは!東京海洋大学の大屋進之介です!今月のコラムは、この夏富山で行われた大型企画・エビデイ!Beachの体験レポートです。今年の7月21日から、8月17日まで、射水市は海老江海岸にて、毎日!(エビデイ!)海に関する企画が行われていました。僕もスタッフの一員として、企画をお手伝いさせて頂いたので、そのレポートを書いてみようと思います。このコラムで散々、富山県民がもっと海に親しんでほしい!と書いてきました。まさに海に親しむきっかけになったこのイベント、とにかく最高でした。何がどう最高だったかって?詳しく書いていきますよ~~
エビデイ!Beachのねらいは、気軽に海に親しみ、海を想う時間を作ること。ぼーっとしたり、遊んだり、ときには真面目に海のことを考えてみたり。堅くなく皆に海を感じてもらうことを考えました。そのため曜日ごとに様々なジャンルの企画が展開!
学べるMondayは楽しく海を学べるライブやショートフィルムの上映を、チャレンジTuesdayでは手相や怪談のショーなど、海の新しい楽しみ方をみつけて、アクティブWednesdayはピラティスやクリングで海のそばで体を動かして汗を流し、つながるThursdayはお魚トークショーなどでディープに海を学び、ととのうFridayではヨガや座禅で心も体もリフレッシュ、たのしいSaturdayでは占いやナイトマーケットで、ちょとチルい海を満喫して、アートなSundayでは海ごみの工作やお絵かきで感性を爆発させる。。
いやー、なんて濃い企画の数々でしょうか。これをほぼ一か月、毎日いろんな角度でイベントを行っていました。今日はそんな中から、僕も参加した印象深いイベントを2つ、レポートしようと思います!
最初にレポートするのは、魚好きによる魚好のためのトークショーということで、魚芸人ハットリさんと東京海洋大学の大屋さんが行ったトークショー。おおやさん??そ、そうなんです。僕がゲストとしてお話させて頂いたイベントでした。ハットリさんが魚の名前を用いた替え歌やお絵かきをご披露してくださり(ステージにいるのに腹抱えるくらい笑いました)、そのあと僕が富山湾と富山に暮らす魚の特徴を解説しました。まずは貴重な挑戦の機会をいただきありがとうございました。いやー、本当に楽しかった!!まずはハットリさんが本当に魚への想い溢れる素敵な方でした。魚を好きでいることの楽しさや、外来種や未利用魚など今の魚を取り巻く課題も面白おかしく話してくださいました。僕も負けじと!ハットリさんとの魚お絵かき対決はかなり白熱したし(僕も魚イラスト自信あるので!)、自分なりに海への想いを伝えられたと思います。
このブログもそうですが、とにかく話したり書いたり、自分の海や魚、水産への気持ちを何かに表現することが好きな僕にとって、トークショーなどは今後も行っていきたい活動のひとつです。この夏にその機会に恵まれ、素敵な1日になりました!
もうひとつレポートするのは、夜の海辺ライブとマーケットです。この日はメインテントの他に、服や食べ物、雑貨、占いなどのテントが並びマーケットが開かれました。そしてメインテントでは、シンガーソングライターのHIMIさん、Small Circle of Friendsさん、KAMAKURA SUNSETさんを中心に、おしゃれなライブを実施!少し涼しくなった夕映えの海辺で、なんともチルい(おしゃれな)空間ができあがっていました。来場された方は200人以上!みなさんジュースやコーヒーを片手に、夏の素敵なひと時を楽しんでおられました。僕は率直に、富山でもこんなに都会風?なおしゃれ空間ができるんだ!と感動しました。そしてこれまで魚!水産!と専門色が強かった僕にとって、こんなにキャッチ―で気持ちの良いイベントもありだなと感じました。この気軽さを起点に、海をまずは感じて楽しんで、その先に課題を考えたり解決のためのアクションをしてくれたりする人が増えたらいいと思います。
何よりいい音楽いい時間で、また海に癒されに来たいと思った方が沢山いたはず。新しい富山の海が見られたイベントでした。
1か月毎日様々なイベントを行ったエビデイ!数多くの参加者の方々に海を楽しんで頂きました。ここではイベントの後にInstagramにて行ったアンケートの回答を一部ご紹介してみようと思います。面白かったコンテンツの1位は「海のナイトシアター」2位は「海の怪談ナイト」3位は「SUNSET LIVE & NIGHT MARKET」でした・回答者属性の偏りもありますが、ちょっとおしゃれでこれまで富山にあまりなかった?イベントが人気だったことが伺えます。エビデイ!Beachの期間外でも海に行きたいかという質問では83%の方が「はい」と答えてくれました。日常から海に親しむきっかけになったと感じています。
イベントの感想を一部抜粋すると、「最高なロケーションで素晴らしいイベントでした!来年もぜひ開催してほしいです」「生まれて40年以上海老江に住んでいますが、初めて大きなイベントが行われていつも以上に海老江が盛り上がったような気がします。」「海には久しく行っていませんでしたが、今年の夏はエビデイのおかげで5回以上海に通いました。」「もっと富山の海が好きになりました!」などの声が聞かれました。
海への愛着や行動が向上していることが見て取れます。また海だけでなく地域や地元、富山県にも愛着を持つきっかけになったことも推察できます。海を通して街や暮らしも好きになり、誇りに思えるようになるなんて、とっても素敵だなと思います!
改めて、参加してくださった皆様、ありがとうございました!
さて、大変充実したエビデイ!Beachでしたが、これからが本当に重要だと考えます。一過性のイベントで終わるのではなく、県民にとって本当に日常に海を取り込んでいくには、真にエビデイ(毎日)(毎日とは言わずとも普段から)海に親しんでもらうには、ここからが勝負だと思っています。イベントの事前に細かくとっていた別のアンケートからは、改めて海への行動がなかなか難しい厳しい現状も分かってきました。来年度以降、広く県民に周知しつつ、もちろん楽しみながら、参加者各々が海の魅力を広めてくれるような企画にしていく必要があると考えます。できることたくさん、ワクワクですね。
僕自身今年度は、挑戦してみたかったステージゲストや研究に活用できるアンケート調査など、思い思いに活動させて頂きました。改めていつも温かく応援して一緒に並走してくださるスタッフの皆様に感謝申し上げます。ありがとうございます。皆様や参加者の方々、そして大好きな富山湾への恩返しはまだまだこれからです!来年も、パワーアップした企画を提案できるように、がんばります。エビデイのその先へ。素敵な夏を、次に季節につなぎます。
東京海洋大学博士後期課程1年。富山市出身。富山中部高校卒業後、本学に入学し海と魚の学びを続けている。専門は「海洋教育・海業」で、一般の方々に海洋や水産を効果的に啓蒙しリテラシーを高めるための研究に従事。富山を中心に各地で海洋教育の企画や運営を手掛ける。好きな魚はウマヅラハギ。好きな漁村は気仙沼。