アツい夏がやってくるぞ!!
みなさん、こんにちは !東京海洋大学の大屋進之介です!
暑い日が早速やってきましたね!みなさんもうこの夏、海には行きましたか??
もう遊んでるよって方も、これから行きたいんだけど…って方も、来る夏本番に向けて、今月は海遊びの王道“釣り”について紹介してみようと思います。今回は主に釣りをしたことがない方に向けて、富山の釣りの楽しさや始め方を書いてみようと思います!これを見れば、釣り竿を買いに行きたくなっちゃうこと間違いなし!
さあ、爆釣めざしていってみましょー!!
さて、みなさんは釣りしたことあるでしょうか??
海に向かって竿を出し、じっと待って魚と知恵比べをする…。
僕はすごく心地の良い時間だなと思っています。
釣りはゲームとして楽しいだけじゃなく、ぼーっと海を眺めてリフレッシュになったり、海の音に癒されたり、心が健やかになる時間でもあります。またどうやって海のこと・魚のことを調べたり、釣れた魚は美味しく食べたりと、学びや発見の時間にもなります。そして何より、海の中にはどんな世界が広がっているのか。そのドッキドキの世界に糸一本で挑む。感覚頼りに探検してみる。あー最高にワクワクする時間なんですよ!このロマンたるや他にかなうものはありません!!
僕は小学5年生の時、釣りに目覚めました。思ってもみなかった魚があがってくる釣りの経験が、海へのワクワクの原体験でした。まだ知識も少なかった大屋少年にとって、知らない魚がどんどん釣れる。富山湾にはまだまだこんな魚たちがいるのかと、毎回驚きの体験になっていました。そんなドキドキ・ワクワクを少しでも多くの方々、特に子ども達に味わってほしいなと思います。だって富山湾は魚がたっくさんいるんですから。知らずに、遊ばずにいるのは、県民としてもったいないわけです。
では次に富山湾で釣れる魚をご紹介。なんでも!と言いたいところですが、代表的な魚を並べてみます。
まず陸から簡単に釣れるのが、アジやメジナ、イシダイ。それからキスやハゼ、フグなんかもちょいと釣れます。少しレベルが上がると陸からクロダイやマゴチ、ヒラメ、フクラギなんかも狙うことができます。
そして船に乗って沖に出ると、アジやサバ、タチウオ、ブリ、ノドグロ、キジハタ、、、たくさんの魚を見ることができます。
どの魚も本当に美味しく、釣ってから食卓までが本気のレベルであることが富山の釣りの特徴のひとつです。また富山湾は岸近くで一気に深くなるため、手ごろに幅広い水深の魚たちに挑める特徴もあります。
初心者からプロまで本気で楽しんで味わえるのが富山の釣りというわけですね。いつかどでかいノドグロ釣ってみたいな~~
今回は初心者向けということで、はじめてに最適な釣りの方法を2種類ご紹介しようと思います。それはサビキ釣りとちょい投げです!順番に説明してみます。
①サビキ釣り
サビキ釣りはいたってシンプルな釣り方!仕掛けの下にエサ(アミエビ)の入ったカゴをつけて、魚をすぐ目の前に集める釣り方です。エサに寄せられて集まってきた魚は、アミエビに似せた針も気づかずパクパクしてしまい、釣れる!という仕組みです。仕掛けを遠く飛ばす必要もないし、釣り竿をビュンビュン動かす必要もないため、その場に仕掛けを落として、魚がいたら釣れる!という初心者にうってつけの釣り方なのです。主に釣れる魚はマメアジという小さなマアジで、南蛮漬けや空揚げにすると最高です。竿や仕掛けは初心者用の小さくてお手頃なものがある(サビキ釣りセットで販売されている)ので、ぜひ釣具屋さんで探してみてください!場所は漁港で、僕は新湊漁港や水橋漁港、滑川漁港などでよく釣っていました。そして時期はこれから!7月後半~9月前半にかけて、釣れやすくなります。時間は朝か夕方、日の出日の入りがおすすめです。(魚は海の明るさが変わるタイミングに活発にエサを食べると言われているからです)涼しい時間にやりましょう。
②ちょい投げ
ちょい投げは、おもり(天秤型のおもり)の先に針のついた糸をつけて、少し仕掛けを遠くに飛ばす釣り方です。針には砂イソメというミミズのような生きた虫をつけて(最初はびっくりしますが、慣れます!!)、エイっと竿を振って投げます。主に釣れる魚はシロギスという魚で、透き通った美しい体が特徴的です。天ぷらの高級食材でもあり、これがチョー美味い!場所は砂浜がおすすめで、浜黒崎海岸でよく釣っていました。シロギスも時期はこれからで、夏休みに釣って楽しいお魚です。時間はサビキ釣りと同じく朝か夕方がおすすめです。
釣った魚は無駄なく美味しく
釣った魚は食べられる分だけを持ち帰って、美味しく食べましょう。(食べきれない量の魚や小さな魚、毒のある魚が釣れた場合は、元気なうちに逃がしましょうね。)命を頂いたからには、無駄なく最後まで頂くのが釣り人のマナーです。何と言っても自分で釣った魚はより美味しい!マメアジやシロギスは、簡単に調理ができる魚です。捌き方もYouTubeなどでたくさんのっています。ぜひ家族みんなで料理に挑戦してみてほしいですし、釣ってさばいて食べる!までをやってみる楽しさを感じてほしいなと思います。あとゴミは必ず持ち帰るように!(海ごみを自分で生み出すのは絶対NGです)
釣りの魅力は冒頭に書いた通り、海のワクワクを感じられること、新たな学びになることなど様々です。そして僕はもう一つ、大きな魅力があると思っています。それは活きる知恵(課題解決能力)が高まること! 釣りは魚との知恵比べ。場所(深さや方向)や仕掛け(針の大きさとか色とか)など、考えながら魚と対峙します。釣れなかったら原因を考えてみる。あれこれ変えて違う方法を試してみる。その場のもので工作なんかもする。まさに知恵を振り絞って課題を解決しながら魚を追いかける。この力は釣り以外でも大事だなと思うのです。楽しみながら、生きる知恵をつけていく“遊び”は絶対になくなってはいけないなと考えます。
でも、最近釣りを楽しむ人が減ってきている事実もあります。令和6年度のレジャー白書によると、釣り人口はここ15年ほどで半減してしまっています。原因は様々あるのでしょうが、もったいないですよね。また釣りは漁業や水産業にも関係があります。遊漁と言って漁師さんが釣り船のサービスをされている港も数多くあるんです。(もちろんルールやマナーを守ったうえで)釣りが盛り上がると、漁港全体が盛り上がることにも繋がると考えています。(釣りや漁業体験から漁港を活性化する取組を「海業(うみぎょう)」といいます。
ぜひ豊かな海がある富山から、釣りの魅力をみんなで広めていけたらなと思います!
最後におすすめ番組を!
最後に釣りのおすすめコーナーを紹介しておしまいにします。富山テレビ放送のライブBBTでは、月に1度「富山湾を釣る!」という企画で、毎月中田アナウンサーが釣りに挑戦!季節にあわせて様々な魚を釣って食べて、その魅力を伝えています。今年度は僕もお手伝いで出演することがあるかも!?ぜひチェックしてみてください!
(ライブBBT:月~金 午後3時20分~)リンク
東京海洋大学博士後期課程1年。富山市出身。富山中部高校卒業後、本学に入学し海と魚の学びを続けている。専門は「海洋教育・海業」で、一般の方々に海洋や水産を効果的に啓蒙しリテラシーを高めるための研究に従事。富山を中心に各地で海洋教育の企画や運営を手掛ける。好きな魚はウマヅラハギ。好きな漁村は気仙沼。